「死より重い罪を…よくも嬉しそうに喋れるな…」

王はありったけの軽蔑のまなざしで男を睨みきった。

さすがにこれには男も顔を曇らせ、

「わ…私は、先代様に見張りを…み、みはりを命ぜられただけですので…」

的を得ない言い訳をぶつぶつと言い始めた。

「私は、先代ではない!」


王は一喝した。抑えきれない感情と、ますます酷くなる頭痛、そして祖父の怨念を払拭するかのように。


「ひ…ひぃぃ…も、申し訳ありません!」


薄闇の怒声に男はたじろいだ。


「それで…その罪人はどこにいるのだ?」

心をなんとか落ち着かせて、王は静かに言った。


「へ、へい、三番目の房におります。」

弱々しく男がこたえた。そして指を出し、そろーっと松明に照らされた部屋を指した。

男が指した部屋を改めて見直すと、王の頭痛はまた一段と強くなった。王は思わず頭をまた左手で覆った。


…私は



…犬ではない…!