「作用ですか。先代様は、それはそれは気になさってましたからなぁ。」

その口振りから男はどうやら得心したようだった。


ほぼ間違いなく、そこは罪人の独房あるいは懲罰房だった。
入った、いや、見つけた時から王は予感していた。

階段を降りる度にカツン、カツンと無機質な音が鳴り響いた。そして降りる度にカビ臭さに追い討ちをかけるような匂いが不気味に強くなっていった。そして、その匂いが増す度に王の予感、推測は確信に変わって行く気がした。


気が気ではなかった。正直なところ、王は気を張らなければその場に倒れ込んでしまっただろう。鼓動は高まり、膝は笑っていた。頭痛がキリキリと痛み、唇が震えた。


―私の父は、ここで処罰された。―

ひとしきり階段を降りると、それはもう予感ではなく、事実になっていた。

なぜ、私は部屋を…