――ガラッ という、ドアが開く音と共に、柊斗達が入ってきた。 私の座る席は、窓側の一番後ろ。 里奈は私の斜め前の席。 お互いに隣が空席。 つまり、どちらかが私の隣になるわけで、少し波乱の予感がする。 柊斗と幼馴染みのままなのは、私に告白する勇気がなかったから。 この関係を壊したくなかったから...。 今の私は、これからも、気持ちを伝えることなく、ずっと続いていくと思っていた。 いや、思っていたかったんだと思う。