そう言って叔父さんは2階へ上がっていった。


と思ったら途中で振り返ると


「寝る。用意は。」


「しました。どうぞごゆるりとお休みくださいませ。」


最後まで聞かずに叔父さんは今度こそ2階へ上がっていった。


美利亜は戻ってくるなり、


「あー、ちょーめんどくさい。」


「ねぇ、愛梨栖ちゃんたち、今日はもう帰ったほうがいいかもしれない。」


「うん。みんなにとばっちり受けたらヤだし。」


「でも、美利亜が…。」


「うちなら平気。」


そう言った美利亜の顔はどこか寂しげだった。


「それに今日のあの人たち、機嫌悪いし。」


「でも…。」


さらに食い下がろうとする愛梨栖を優が遮った。


「わかった。2人に負担かけるのも悪いから今日のところは帰るよ。」