「なんでもっと早く言わねぇんだ!」


聖夜は早口でまくし立てると


「とにかくうちの病院行くぞ。」


そう言って美利亜を抱え上げようとしたとき、携帯が鳴った。


「なんだ?」


「一大事です!」


電話の相手はパニックになりながら


「聖夜さんたちのいるビルが1階から火が出てます!それもすごい勢いで止められません!」


そう言った。


「なんだとっ!」


聖夜は天井を見上げた。