「兄さん、忠告はしたからね。」


水月が苛立ったように言った。


「まあまあ、そう怒るなよ。」


「つーか兄貴ってさ、話ぶっ飛ばしすぎだよな。」


玲は窓に寄りかかりながら言った。


「1から説明、してくれますよね?」


龍は聖夜を睨みながら言った。


「みんなしてなんでそんなに怒るかなぁ。」


「兄さん、説明していい?」


「水月。落ち着け。なっ、なっ。」


今にも怒りだしそうな水月に慌てた聖夜は


「いっいまから説明しよう。質問はその後受け付けるから。」


有無言わさず話しはじめた。


     ****


3年前。


水月と玲は10年かけてやっと聖夜と美利亜の居場所をつきとめた。


それを知った嵐は1人で敵地に乗り込んでいった。