それを見て、俺は素直に負けたと思った。


自分の立場をよく知り、藤成の為に自身の頭を下げた。
この姉御はきっと、俺なんかよりも、もっと凄い奴だ。

多分、藤成の第1の姉御より、藤成の組長よりも組長として相応しい器を持っている。




「藤成組、第2姉御。あなたの将来に、期待します。」


かっこつけて言ってみた。でも内容は本心だ。


復讐はしない。
藤成の第2姉御が今後どうなるか、凄く楽しみだからだ。


日本一まで藤成を成長させるか?
それとも、もっとデカイことをするか?


どちらにしろ、期待していいだろう…



今まで何の興味ももてなかったこの世界、
俺は藤成 霞澄に興味をもった。