「おっはよーー!!」
ガラリと戸が開き入ってきたのはクラスのムードメーカー、梶原悠斗。
金に近い茶髪、ピアスにアクセ、背中にはギターを背負い制服はもちろんまともに着ていない。
もしうちの学校が校則に厳しかったら、まず校門すらくぐれないだろう。
「おせーぞ悠斗!つか貸してたCD早く返せ!」
「あっ、忘れてた!明日返すから!」
「悠斗~!なんで昨日メールシカトしたの?」
「ごめんね結衣ちゃん!寝ちゃってた!」
見た目通り中身もチャラチャラした彼はケースに入ったギターを大事そうに教室のロッカーに立てかけた。
そしてこちらを向き奈美の姿を発見するとパアッと顔を輝かせた。
「おはよ~奈美ちゃん!今日も可愛いっ!!」
「おはよう」
「そうだ!今度俺ライブやるから見に来てよ!ほらっ!奈美ちゃんと玲香ちゃんのためにチケットも二枚……」
「悪いけど興味ないから行かない」
「うっ!さすが正直だなぁ奈美ちゃんは……けどそこが好き~~~!!」
「ちょっと。暑いからくっつかないで」
言わずもがな、奈美の彼氏とは悠斗のことだ。
悠斗は奈美を溺愛してるし、奈美はこんなだけど本当は悠斗のことが大好きだ。
まあ、いいカップルだと思う。
「んんっ……!ふあぁ……」
おっと。
王様のお目覚めだ。
