「これからはそう呼べよ」
え!?
「付き合ってもうすぐ一週間立つのにいつまでも名字呼びじゃおかしいだろ」
「あ、そっか」
「悠斗のことは呼び捨てで呼んでたくせに……」
「だって悠斗とは幼なじみだもん」
「え?そうなの?」
「うん。奈美とは高校入ってから知り合った」
「へぇ……」
また頭を撫でられた。
「……玲香」
ドキッ!
「玲香。玲香。れーか」
「……なに?」
「なんも」
ニッと嬉しそうに笑った。
ただこうしてるだけで嬉しくて楽しくて、あたしはほんとうに桐沢……いや、帝のことが好きなんだなぁと思い知らされた。
もちろん顔だけじゃない。
この大きくて意外とゴツゴツした手とか、安心感を与えてくれる体温とか、ドキドキさせられる声とか。
「あんま身乗り出すな。落ちるぞ」
「はーい」
時折り触れる、優しさとか。
間違いなく、告白された時に比べて帝への愛は大きくなっている。
やっぱり……好きだぁ……。
「あ、そういや玲香」
「んー?なぁに?」
しかし次の言葉で、あたしの中のなにかにヒビが入った。
「悠斗から俺についての話、なにか聞いただろ」
