地面に倒れる桐沢。
「なんでそういうこと言うの!?」
いい奴だと思ってたのに……本当はこんなこと考えてたなんて。
「桐沢の方が最低だよ!」
「……倉田?」
「勝手に決めつけるな!桐沢はパーカー貸してくれた!あたしを家まで送ってくれる!笑うと可愛い!!口は悪いけど優しいじゃん!!告白してきた子はそれを知ってたかもしれないでしょ!?」
「わ、笑うと可愛いって……関係無い……」
「うるさい!!それなのに桐沢は相手のことも考えずに外見が目当てって決めつけて……!あんたの方がよっぽどキモイから!!このナルシスト!!」
「…………」
「はあっ、はあ……はあ……」
あ……ヤバい。
ちょっと言い過ぎたかも。
けどこいつがこんな奴だったなんて気づかなかった。
……好き……だったのに。
あたしも汚い女だって思われてたの……?
「……っ……!」
涙が溢れた。
「……倉田?」
「このばかぁ!!一生地面に這いつくばってろ!!」
「ゴフッ!?」
あたしはもう一度桐沢をぶん殴り、逃げた。
倉田玲香。
恋の切なさを知った十七歳の夏でした。
(切なさのカケラも無いが)
