ゆきんこ



「俺が持ってくよ。」



陸くんがペットボトルを持って……


すいすいと梯子をのぼる。



すごい……



慣れっこなんだ。





屋根に登りきった陸くんは……。



「ゆきんこも早く来いよ!」




屋根の上から誇らしげに誘う。




実は高所恐怖症の私……。



一段一段、足元をしっかりと確認しながら……



なんとか上がっていく。




「…大丈夫か?……ホレ。」



新野の大きな手がにゅっと伸びてきて……


その手に掴まる。



身体を引き上げてもらって……


なんとか無事、登りきった。







3人横に並んで……



座り込む。