サク…
サク……
雪踏む音は軽やかで……
私とまるで共鳴しているみたいだ。
「………あ………。」
そんな足元…。
いつもの癖で、ブーツを着用。
「………駄目じゃんッ!!」
雪国の冬の雪作業をナメたらいけない!
今日は長靴でしょ~?
なにやってんの、私!
もちろん大いに慌てて……
何度もコケそうになりながら、
私は家へと急いだ。
………結果………
「……随分遅い15分だネ。」
……30分経過。
「…ごめんッ!ホントにごめん!!」
今日が暖かい日で良かった!
「いや、いーんだけどね、全然。無理に誘ったのこっちだし。」
……一応自覚はあったのね……。
「…アレ、陸くんは?」
「…雪遊びの準備中。だいぶ時間経ってるから、庭で遊んでるかも。」
「…そっか。……新野、随分軽装だね?」
「…あ~…、少し雪掻きして暑くなったから。」
「……働くねぇ…。」
「いやいや、福嶋ほどでは。……いいねえ、長靴。気合い入ってて。」
「………。」
うっ……。
指摘されてしまった。
そういう新野はちゃんとブーツを装着。
制服以外は初めて見るけど……、
休日の私服姿も、キマってる。
「……福嶋は……、かなりおしゃれさんと見てたけど……」
「…………。」
「…ラフだね。」
「……はは…、一応雪遊び仕様。」
「……。いい心掛けだ。」
「……え?」
「ハンパねえぞ、多分。」
「……ええっ……?」
それは………
どういうことかしら……?


