ゆきんこ





「いいか。絶対振り返るなよ!……俺もお前も……これで本当の卒業だ!」




「……文人……。」




「……走れ。」




「…………!」




「可能性があるなら……全力で走れ!」




「……うん!………文人……。」




「……ん?」




「………3年間…、楽しかったね。」



「……ああ。」




「文人のおかげだよ。馬鹿ばっかして…、笑わない日がないくらいに、最高な日々だった。……ありがとう。」




「……俺も。幸がいたから……楽しかった。咲と
バトルして、お前に癒されて……。」




「今度会う時は……、また馬鹿しようね。」



「……おう。」




「……じゃあ……。」




「うん。」






私は……




一歩踏み出す。








「…………幸……、頑張れよ。」






文人の優しさに見守られながら……。