ゆきんこ







それから……、




私達は部屋へと戻り、



楽しい時を過ごす。



思い出を作り直すことに必死で……、









「………では…、ただ今より2次会へ参りま~す!」





カラオケを出た時には、外は既に真っ暗。





私は……


慌てて携帯を開く。




時間は既に……、7時を回ろうとしていた。




バスの発車時間は10分後。



この雪で遅れたとしたって…せいぜい5分から10分程度。




走って……


間に合う時間じゃ……ない。






「……幸……?」




文人の声で、ハッと我に帰る。



私、今……



何を考えて……?





「……だからさっき行けば良かったのに。」




「………!」




「……気になるなら…行けばいいだろ。」




「文人……?何言って…?」




「……どっちにしたって後悔するなら。やるだけのことはやった方がいい。悔いは残らないから。」




「…………文人……?」




「……俺は大丈夫。ちゃんとやることはやったし、例え短い時間だったとしても……幸せだったと思う。」




「……でも…!」



「…いーから!行けって!これ以上は……、俺が惨めになるだけだ。」