ゆきんこ









卒業式は、厳かに執り行われ………




緊張の糸を張りつめたまま、





滞りなく進んでいく。










卒業証書の授与を無事終えて……。






在校生からの……送辞。






「……そんなに立派な先輩だったかよ?」




卒業生の中には、ありきたりなその内容に茶々つける者もいたけれど…。



私はその言葉ひとつひとつを噛み締めて……



しっかりと胸に刻んだ。







反対に。



卒業生の答辞となると……。






私はもちろん、女子生徒達は込み上げる想いが溢れ出して……。




涙、涙のオンパレード。





嫌でも、実感してしまう。



もう…



別れの時なのだ、と。