……が……、 「幸、もう帰るでしょ?」 「…ううん。ちょっと先生に英語のわかんないとこ聞いてから行きたいから…、先に帰ってて。」 咲と中道の仲睦まじい姿を見るのがやっぱり辛くて。 土壇場で、逃げてしまう。 「………。しょーもな…。」 呆れられるのは承知の上。 それでも……、 「教育学部だもん。ちゃんと勉強しとかなくちゃ。」 そう言って。 自分を…… ごまかしていた。