君になりたい【短編】




そして
次の日の夕方
僕は悟を部屋に呼んだんだ。


外は夕焼けが血みたいに赤くて
とっても綺麗だ。


「何だよ、陽。お前また母さんに怒られたんだろ?」

「…っ!」


嘲笑うような悟の態度に、
自然と体が震えはじめた。


それは、これから自分が行う行為への不安からなのか

それとも 怒り からなのか


僕にもわからなかった