「今は、“現実世界”に
何らかのトラブルで、
戻ることが出来ない状況におちいっているようなので…暗くなる前に、テントをはらなくては」

リョウ君の指示に賛同し
準備されたテントを、
みんなで力を合わせて、
準備する事に。

「僕はテント組みした事が無いのですが、誰か組み立て出来ますか?」

リョウ君は、
みんなにテント組み立て出来るか、聞いている。

「あっあのっえっと…」

っと、名乗り出たのは、
眠そうにしていた、
男性が小さく手を挙げ、
何かいいたそう。

「僕は、テント組み立て出来ます…。
学校行事の中で、
少し学んで居ましたので」

余り積極的ではなさそうだと思ったけど、
頭は良さそうにも見えた。

どこか不思議な感じのする、男性。

『一体何歳なんだろう』

「…僕は、リョウと言います。失礼ですが、まだ
皆さんのお名前がわからないものですから、自己紹介お願い出来ますか?」

リョウ君の掛け声に、みんなも、反応した。

物静かな、男性は、
リョウ君の掛け声に、
口を開く。


「僕…は、松丘理久
(まつおかりく)です」 
「んじゃあ〜今度は私ねっ…私は“春咲みゅう奈”
よっろしくぅ〜!」

少し日に焼けた元気な女の子が、名乗った。

「私は、菜月です…よろしく」

リョウ君が、何かを思い出したかのように、
反応した。

「あなたは…以前…すみません気が付かなくて」

私の顔を見て図書室で会ったのを思い出したみたい。
ショウゴ君が、
気になったのか反応する。

「なんだ…お前ら知り合いだったのかよっ…」


リョウ君は、
眼鏡を右手で少し触り。

「えぇ…まあ…それはいいじゃ無いですか」

何かこの話題に、
触られたく無いかのように、話を反らした。