私は、
この学園の入学式を終え
体育館から外に出た。

外に出ると横長テ‐ブルの
上に置かれた袋を一人一人に手渡す女性の姿…。

「ではこの学園に、
入学される方々に、
この‘精霊’の粉をさしあげます。

この学園に入学される方の説明は妖精がいたしますので」

背広姿で眼鏡をかけ、
目のつりあがった、
いかにも厳しそうな、
眼差しの女性。



私は、
よくわからないまま妖精を‘生み出す粉’と
‘電子手帳’を受け取り
部屋に戻った。