次の日、

“バタン”っと、
ドアが開きバタバタと、
音が耳に入り目を覚ました。

「あっ…ごめんなさい、
起こしてしまいましたか?」
可愛らしい小さな声が、部屋に響き渡る。

茶色の長い髪の毛に、
おしゃれな可愛らしい
ワンピースの姿、
内気なのか、

おとなしそうな声で、
ゆっくりした口調をした、女性が、立って居た。

『もしかして私と同じ、
ルームメイトになる、
人かなっ』

「あっ…あの…、
荷物は…こちらに置いて
いいですか?」

「あっうん…」

『とっさに聞かれても、
なんって言っていいかわからないよっ』

言う言葉が、
出てこない私とは、
対照的
(たいしょうてき)に、

どこか、引き寄せられる、優しく包み込む、
魅力的な好感を持つ気持ちも湧いてきた。

『私にもあんな空気が持てたらなっ…』

どこか、比べてしまう。

「あっあのっ私は、
“月夜かのん”といいます。これから宜しく、
お願いします…」

お辞儀され、
思わず、つられて
私も少し頭をさげた。

「私は、菜月…こちらこそ宜しく」

「…皆さん、
おはようございます。
朝のお目覚めは、
如何(いかが)ですか?

今日は朝から、
素敵な彼が出来ますように、
イベントのお知らせを致します。

朝ご飯が済みましたら、
本館二階、
多目的ホ‐ルに
お集まりくださいなお、
これから入学式の方は、
体育館に、
お集まりいただきますようにでは、
本日も張り切って行きましょう」

『このアナウンスの、声…
どこかで、聞いたことが、あるような…』

そんな気持ちになりつつも私は着替え、
食事に、向かった。
妖精は私の回りを、
うろうろ見渡していた。


各部屋からも妖精を連れた学園の生徒達が、
出てきた。