今、思えば…


本当、変な出逢いだった。









はっきり言ってただの合コン。


軽いノリ…そんな気持ちでの付き合い。


どうせ、シグレもそのうち簡単に離れていく


そう思ってたあたし。


でも







シグレは
あたしが思ってた以上の人だった。












「六花って…雪の結晶のことだろ?お前に似合ってる」








慣れないこと言いだして、照れくさそうに笑う顔












「もぅっ、別れるっ!!」


「…そんな…俺を好きだって顔して言うな。俺にはお前だけなんだから」








仕事ばかりで会えなくて、寂しいって泣き出したあたしに触れる優しい手。







ささいな事でケンカした夜

とろけそうな顔してあたしにくれる仲直りのキス…





シグレの
繋いだ手があたたかくて

見つめた瞳が嬉しそうで






そのたびに
あたしの胸を熱くしていく。











この5年…


あたしの中に残ってるのは



どの季節も全て、
シグレと過ごした時間の記憶ばかり




きっと
この先もずっと…








そう思うと


「イブくらい…やっぱ多めに見てあげなきゃかな…」










きっと、
この寒空の中 汗だくになりながら頑張ってる。


誰もが楽しようと手を抜いちゃうことさえも、いつでも真剣になっちゃう



そんなシグレがすきなんだもん。








「仕方ない、明日…差し入れしてあげよっ」









仕事中来るなって言われてるけど、イブだもん。


ちょっとは…多めに見てくれるよね?