部屋の中にいた面子に少し、驚いた。
永倉さんと原田さんの声は聞こえていたが、まさか斉藤さんまでいるとは。
少し聞こえた話の内容からして、新選組――、特に近藤局長に対する不満についてだ。私から見た斉藤さんは、新選組に忠実であっ
たように見えていた。だから、この場にいるとは思いもしなかった。
ふと、斉藤さんと目があった。何を考えているのか分からない目だ。
「…ええと」
「聞こえたか?――いや、愚問だな。聞いてたろう。そういうこった」
永倉さんが吐き捨てるように言った。
原田さんの座れば、という言葉に従って、腰を下ろしながら永倉さんの言葉を待つ。
「まあ、なんだ。深山、お前が近藤さんらに何か言うとは思えねえが、沖田だけには何としてもこの件、言ってくれるなよ」
「沖田さんだけでいいんですか?」
「そういうわけじゃねえが、あいつが一番厄介だ」
永倉さんは頭をかきむしりながら、ああ、とため息混じりに頷く。
いつものボサボサの髪がさらにボサボサだ。
「俺らが会津藩に正式に嘆願すりゃあ何も言ってこねえとは思うが、その前に見つかったら、何されるか分かったもんじゃねえ」
暴れられたらたまんねえ、とぽつりとこぼす。
「分かりました」
「深山」
ふいに、それまで黙っていた斉藤さんが口を挟んだ。
