沖田の姿を見つけると、マオリは思わず足が止まった。
力なく柱に体を預け、見るともなく空を見上げている。
血の気のうせた肌は陽に透けてしまいそうに白い。
また少し頬がこけている。
袖からのぞいている腕も細い。手首の骨が浮いている。
マオリは沖田から目が離せず、
しかし声をかけることもできず、
庭の隅の木陰から見つめていた。
たまりかねたおれは、マオリの肩を離れて飛んだ。
沖田の鼻先をかすめるように飛行し、庭の奥の木の枝にとまった。
おれの姿を沖田は目で追い、
我に返ったようにゆっくりとマオリのほうへ視線を移動させた。
虚ろな目が見開かれる。
「マオリ・・・。」
沖田の視線はマオリをとらえた。
マオリは耳が熱くなるのを感じながら、
ゆっくりと頭をさげ、顔をあげるとまっすぐに沖田を見つめ、
恥ずかしくなり視線をそらした。
一歩、沖田に向かって足を踏み出すと、
陽が差してマオリを照らした。
柔らかな光の中に夏の眩しさを含んだ太陽がマオリを映し出す。
沖田は目を細める。
桃色の着物に袖を通したマオリは、
京にいた頃とは別人のようだ。
凛とした立ち姿に不安そうな瞳。
白い肌は健康的で頬がほんのりと紅色に染まっている。
力なく柱に体を預け、見るともなく空を見上げている。
血の気のうせた肌は陽に透けてしまいそうに白い。
また少し頬がこけている。
袖からのぞいている腕も細い。手首の骨が浮いている。
マオリは沖田から目が離せず、
しかし声をかけることもできず、
庭の隅の木陰から見つめていた。
たまりかねたおれは、マオリの肩を離れて飛んだ。
沖田の鼻先をかすめるように飛行し、庭の奥の木の枝にとまった。
おれの姿を沖田は目で追い、
我に返ったようにゆっくりとマオリのほうへ視線を移動させた。
虚ろな目が見開かれる。
「マオリ・・・。」
沖田の視線はマオリをとらえた。
マオリは耳が熱くなるのを感じながら、
ゆっくりと頭をさげ、顔をあげるとまっすぐに沖田を見つめ、
恥ずかしくなり視線をそらした。
一歩、沖田に向かって足を踏み出すと、
陽が差してマオリを照らした。
柔らかな光の中に夏の眩しさを含んだ太陽がマオリを映し出す。
沖田は目を細める。
桃色の着物に袖を通したマオリは、
京にいた頃とは別人のようだ。
凛とした立ち姿に不安そうな瞳。
白い肌は健康的で頬がほんのりと紅色に染まっている。

