東軍は賊軍となった。
それはただでさえ不利な戦況の中、
砲火で仲間を失いながら戦ってきた者たちを
意気消沈させるのに十分すぎる事実だった。
残った戦力を終結させて最後の決戦に挑もうと、
東軍は大阪の淀城へと向かった。
「なんだと。」
土方が声を荒げる。
永倉や原田などの幹部たちが不安そうに土方を遠巻きに見ている。
「淀城への入城を、拒まれた。」
土方は血が滲むほど拳を握りこんだ。
「なんだよ・・・。
おかみはもう戦う気がねえんじゃねえのか。」
永倉は思わず土方の両肩を掴んで揺さぶった。
「やめろ、新八。」
江戸の頃からの仲間である原田が、
片手に槍を持ったまま止めに入った。
「なんだってよぉ、
ここまでどれだけ仲間が死んだと思ってやがんだ。」
永倉の声は涙まじりであった。
先の戦いで、井上源三郎が戦死した。
土方や近藤らが江戸に出る以前の武州からのつながりの深い隊士であった。
マオリのよく知る山崎も、
戦闘で負傷し深手を負っていた。
一同は沈黙した。
それはただでさえ不利な戦況の中、
砲火で仲間を失いながら戦ってきた者たちを
意気消沈させるのに十分すぎる事実だった。
残った戦力を終結させて最後の決戦に挑もうと、
東軍は大阪の淀城へと向かった。
「なんだと。」
土方が声を荒げる。
永倉や原田などの幹部たちが不安そうに土方を遠巻きに見ている。
「淀城への入城を、拒まれた。」
土方は血が滲むほど拳を握りこんだ。
「なんだよ・・・。
おかみはもう戦う気がねえんじゃねえのか。」
永倉は思わず土方の両肩を掴んで揺さぶった。
「やめろ、新八。」
江戸の頃からの仲間である原田が、
片手に槍を持ったまま止めに入った。
「なんだってよぉ、
ここまでどれだけ仲間が死んだと思ってやがんだ。」
永倉の声は涙まじりであった。
先の戦いで、井上源三郎が戦死した。
土方や近藤らが江戸に出る以前の武州からのつながりの深い隊士であった。
マオリのよく知る山崎も、
戦闘で負傷し深手を負っていた。
一同は沈黙した。

