蛍火と白狐




「助けに、え、ほのかさん、え、何で?」



「うふふ、動揺しすぎよ。それより、ここから早く逃げるわよ」



「逃げるって、どうして?」



「どうしてもこうしても、蛍は騙されてんのよ!」



……騙され……?



一体何に騙されてるの……?青年さんは、美少女さんは、私を騙してどうする気なの?



わからない……。



わからないよ……。



あぁ、世界が暗転していく気がする。



崩壊の音がする。



「ゆっくりしてられないわ。蛍、蛍っ、早く立って逃げるのよ!」



ほのかさんが、床にぺたっと座る私に手を差し伸べた。白くて綺麗な手だ。



私はどうするべき?



答えは決まってる。



流れに身を任せればいい……。



「……うん」



私はほのかさんの手を握った。



……否、握ろうとした。