蛍火と白狐




「大丈夫です。彼、あまり足速くないので。追いつかれることはありません。そして、こんな時はこれです。

すみません、一瞬投げますね」



……え?



その言葉の意味を理解出来ないまま、私は宙に投げ出された。



ほんの数秒だけだったけど、とても怖かったです……。



後ろを見ると、イケメンさんがいない。何したんだろう。



「ふふ、何をしたか気になりますか?」



「すごく……」



「答えは簡単です。蜂蜜の入った小瓶を投げただけですよ」



蜂蜜の入った小瓶?それを投げるだけで、イケメンさんはいなくなるの?



一体どうしてっ?



「ふふっ……」



青年さんはとても面白そうに笑った。