「……蛍っ」
「へっ!?ななな何ですか!?」
しまった、自分の世界入って周り見るの忘れてたっ。どうしよう、青年さん怒ってる?
「きゅーん……」
「弥緒?どうしたの?具合悪いの?」
弥緒はふるふると頭を振る。
「君を心配してたんですよ。急に黙り込んでしまうから」
「あ……、ご、ごめんなさい……」
「謝らなくていいです。さぁ、帰りましょう」
青年さんは手を握……らず、私をひょいっと抱き上げた。
……初めてのお姫様抱っこ!!
「屋根を伝った方が早いですから。一刻も早く立ち去りたいんです」
そんなに嫌いなの?


