蛍火と白狐




「おーっ!稀に見る可愛子ちゃんじゃーん!?やっべー、テンション上がるわ。

俺様ちょっと引っ掻けてくっから、言葉ちゃん、嫉妬しちゃ駄目だぞ〜?」



青年さんからイケメンさんが離れた途端、青年さんが回し蹴りを喰らわせた。



イケメンさんは横に十メートルくらい吹っ飛ぶ。あ、い、痛そう……。



「言った傍から嫉妬の攻撃すんなや〜。全く、言葉ちゃんは!焼き餅焼きなんだからよ」



「……想定外の人物に遭遇しました。これ以上こんな不愉快な場所にいたくありません。帰りましょう」



痛そう……。

痛そう……。

痛そう……。



い、痛い……。痛いのは嫌だよ……。



「……どうしました?」



考えちゃ駄目だよ、思い出しちゃ駄目。過ぎたことはもう……。


過去は過去だよ。


私は私だよ。



流れるように……。



流れる、ように……。