「わぁ……」
青年さんの言った『隣』は、国のことだった。さっきまでいた国と違って、隣は西洋の町並み。
殆どの建物や石畳は、白い石で出来てる。何だか清楚な町だった。
青年さんの服装も町並みに溶け込んで、他の人達と何ら変わりない。
私もレースのフリルがついたシンプルなドレスを着せられた。髪型はそのままだったけど。
「ここです」
と言って青年さんが立ち止まった場所は、可愛いカフェ。
「お腹すいたでしょう?朝ご飯にしましょう」
言われてみれば、確かにお腹が減っていた。
店内に入って案内された席に座ると、真っ先に飛び込んできた、あるポスター。
飛び込んできたというか、嫌でも目に入るそのポスター。
何故なら、テーブルにまるまる印刷されてるから。どこの誰だか知らない、赤髪の男性のポスターが。
モデルかなぁ。ちょっとかっこいい気がする。でもこの張り方は……。