蛍火と白狐




「言葉くん、ここでしょ〜!」



「あ……」



美少女さんが障子を勢いよく開けた。何て言うか、タイミング悪い。



青年さんの僅かに覗く首に、冷や汗が垂れたのが見えた。





「嫌ああああぁぁぁぁぁっ!!」





美少女さんの悲鳴が響き渡る。う、煩い……。絶叫マシンに乗った時レベルの悲鳴だ。



「こ、こここ言葉くんが、言葉くんがぁ、誰よりも愛してる言葉くんがっ!!

浮気してるぅぅぅっ!!

酷い、酷いわぁっ!どうしてなの言葉くん!?私の何が不満なの!?」



「とりあえず、そのすぐ喚くところでしょうか……」



「直すわっ!!だから浮気なんて許さないっ!!」



「文脈おかしいでしょう。そもそも浮気って、僕ら、付き合ってないでしょう」



「私の頭の中ではもう付き合って15年よ!」



「それ、単なる君の妄想でしょう。現実に持ち込まないでくれます?」