蛍火と白狐




こんな調子で歩き続けて数十分。青年さんがようやく立ち止まった場所は、大きなお屋敷の門の前。



呆気に取られていると、門が自動的に開き、青年さんは再び歩きだす。



ここ、青年さんのご自宅かなぁ。



青年さんは変わらずスタスタ歩き、やがて一つの部屋に入った。



「ここが君の部屋になります」



……私の、部屋?



私、ここに住むことになってる?冗談ではなくて?



「な、何かの冗談ですよね」



「いいえ?真面目も真面目、大真面目です」



そ、そんな……。



だってお母さんやお父さんが心配する。警察沙汰になって、捜索願い出される。



ほのかさんが心配する。あ、でもお巫女さんだから、気付いて助けてくれるかも。



……ううん、自力で逃げよう!