蛍火と白狐




異変は真夜中に起きた。



弥緒が布団の上を忙しなく動き回り、ふわふわの尻尾で私の頬をぺしぺし叩く。



「どうしたの弥緒」



弥緒は「きゅーん、きゅーん」と鳴く。何だか只事じゃなさそう。



私は起きて、部屋を見回した。特に変わった様子はない。



弥緒は一体何を知らせたいの?



弥緒に話しかけようとしたその時、黒い影が目の前を覆った。



「!?」



何かが私の上に乗っかり、私は重みに耐え切れず布団に倒れた。



弥緒が心配そうに鳴き続ける。



「やっぱり君でしたか」



「!」



この、声は。



森の中にいた……?