蛍火と白狐



気付いているでしょう、本当は、何でこんな変な気分なのか。



僕は自嘲するかのように、口角を上げた。すると丁度、お風呂から上がった蛍がリビングへと入ってきた。



「お風呂いいよ」



「あ、はい」



僕は振り向き、蛍をじっと見つめた。そこでふと思ったんですけど……。



「新婚生活って……、こんな感じなんでしょうか」



結婚なんて、しませんけど、絶対。それでも、ふと思ってしまったのはきっと、このシチュエーションのせいですね。



「男女二人に獣が一匹……」



さながら、夫婦とペット、といったところですかね。自分で思っておきながら、ありえませんね、うん。



「変なこと言ってないで、お風呂入ってきなよ」



「変ですか?」



「変だよ」



ですよね、僕もそう思います。