蛍火と白狐




「どうしたの……?」



「いえ、たまに、ありません?人肌が恋しくなる時」



ある。でも、私の場合はそういう時、大抵が……。



「寂しいの?」



そう、寂しい時だった。寂しいから恋しくなった。隣にいてほしくなった。すぐ傍に、いてほしくなった。



「どうなんでしょうね」



誤魔化してるようには聞こえなかった。顔が見えないから表情はわからない。どうしようかと思っていると、そっと言葉が離れた。



その顔は喜色満面の笑顔だ。



「お風呂、入ってきますね」



「あ、うん……」



着替えと共にお風呂に向かった言葉の背中を見て、私は首を傾げた。



何で、あんなに嬉しそうだったんだろう?



考えてもわからない。喜ばせた覚えはないし、喜ぶような場面もなかったと思う。



やっぱり、変な言葉。