蛍火と白狐




「もう朝よ、いい加減に起きなさい、蛍」



「えっ?」



私は思わず声を上げた。



あれ、だって蛍って私のことだよね。いやいや、同名なだけだよ、うん。



「うーん……。あ、おはようお姉ちゃん」



ベッドで寝ている子が起きた。



茶色のセミロングに、子供らしいあどけない顔。年はまだ幼そうなあの子は……。



「……わた、し……?」



小さい頃の私にそっくりだった。同名で瓜二つって、まさかあの子、私?



ううん、ありえないよ、だって私にお姉ちゃんなんていないもん。



そうだよ、私は一人っ子なんだから。お父さんもお母さんもそんなこと言ってなかったし、証拠となる物だって何もない。



じゃあ、あの子達は一体誰で、ここは一体どこなんだろう。