蛍火と白狐




「蛍、ほら起きて蛍」



誰かの声が聞こえ、私はゆっくりと目を覚ます。少し高い、白い天井がまず映った。



いつの間にか横になってたらしく、私は慌てて身体を起こす。どこ、ここ。



辺りをキョロキョロ見回すと、知らない部屋のベッドの脇に、私に背を向けて、誰かを起こそうとしている女の子がいた。



茶色の綺麗な長い髪。背が小さいから、私よりは年下のはずの女の子だ。



「あのー……」



私は女の子に声をかけてみるけど、見事に無視された。ちょっとショック……。



「全く、本当にお寝坊さんね」



呆れたような少女の声。あれ、この声、どこかで聞いたことあるような……。