蛍火と白狐




「この気配、鬼神と同じだな。つーことは、手下が近くにいるってことか」



どうやら鬼神の手下が近くにいるらしい。



私はポケットから慌てて御札を取り出し、いつでも発動できるように霊力をこめた。



弥緒も鞄の中から姿を現し、毛を逆立てて唸っている。



「ここら一帯に境界線を張りましょう。さ、行きますよ」



私達は頷き、走り出した。私は気配がわからないので、二人の後を追いかける。



良かった。もしかしたら、危険だから待ってろとかって言われるかと思ってた。



良かった。



私だって、私にだってできることはある。変わるんだ。今までの自分から、変わってみせるんだ。



今の自分を乗り越えることはできなくても、前へ踏み出すことならできる。



変わるために、進むんだ。