蛍火と白狐




その日の放課後、ほのかは神社での手伝いがあるからと私に沢山の御札を渡し、足早に帰って行った。



翠くんは私の家の方面に用事があるとかで、今一緒に歩いている。



「そういえば翠くんの家も神社のくせして、一度も手伝いがあるだなんて言ったことありませんね。手伝い、してますか?」



「うるせぇな。やる時はやってんだよ」



「つまり普段はしてないんですね。ダメですよ、親孝行しなくては」



「何でお前に叱られなきゃなんねぇんだよっ。そう言うお前は親孝行してんのか?」



「当たり前じゃないですか」



「ダウト」



「疑うなんて失礼ですね。何の根拠があって―――」



突然、二人の話声がピタリとやんだ。どうしたんだろう。