蛍火と白狐




「それより、符術を教えなくていいんですか」



「そうね、あんたなんかに構うよりも蛍が先だわ。じゃあ蛍、この札に霊力を籠めてみて」



渡された一枚の札に、さっきと同じように霊力を放出した。玉じゃないから本当に出てるか目ではわからないけど、多分大丈夫。



「どのくらい籠めればいいの?」



「別に定量はないのよ。自分の好きなだけ籠めるの。でも籠めすぎは駄目よ」



「わかった」



「そろそろ大丈夫かしら。じゃあ蛍、籠めるのをやめて、壱ノ解って唱えてみて」



「い、壱ノ解!」



すると、一瞬にして広間の床一面に草が生い茂り、壁にびっしりと蔦が這った。



え、え、何これ。



「えぇっ!?蛍、霊力籠めすぎよ!別に地下のことはどうでもいいんだけど、霊力の使いすぎは命に関わるかもしれないくらい危険なんだからっ」



「ご、ごめん、気を付ける……」



霊力のコントロールって難しいな。そんなに籠めたつもりなかったんだけど……。