蛍火と白狐




「ふんっ!!」



突然、ほのかが床を思い切り踏んだ。床板が一枚外れ、クルクルと宙を舞い落ちた。



あ、外れた床の下に、階段がある。



「この下よ」



ほのかの後を追って降りていくと、大きな広間に着いた。四方にいくつもの扉があり、天井にはバラバラに設置された蛍光灯。



「まずは、霊力の使い方から学ぶわよ。蛍、これに触ってみて」



どこからともなくほのかは紫色の綺麗なガラス玉を持ってきた。



言われた通り、私はそれに触れてみる。



「えっ!?」



触れた瞬間、私の中にある何かが吸い込まれるような感覚に陥った。



私は思わずパッと手を離す。



「い、今のは……」



「吸い込まれるような感覚だったでしょ?」



「うん」



「そう、この玉はね、触れた人の霊力を外に放出させる玉なのよ」



「霊力を外に放出?放出して、どうするの?」



「符術を使うには、まず霊力を札に籠めなきゃいけないの。でもいきなり霊力を操るなんて出来ないでしょ?

だから、そのコツを掴むためにこの玉があるのよ」



成る程……。