蛍火と白狐




「にしても、何だか珍しいわね」



「あ?何がだ?」



「白髪が蛍を元気付けようとしてることがよ。珍しいと思わない?頭大丈夫?」



ほのかは心底不安そうな顔で僕を見た。翠くんも、「確かにな」とか言って猜疑心丸出しの表情を向けてくる。



何なんです。僕はそんなに非情だと思われてるんでしょうか。いやまぁ、そうですよね、実際……。



そう……です、よね。



所詮僕は嘘吐きで、疑われるのは当然だ。それが正しい。



最初の頃は、あの純粋無垢な少女を殺そうとまでしていたのだから。



だけど今は……。



「僕だって心配くらいします。さぁ、早く解決方法を見つけますよ」



「そうね」



今は、あの子と過ごす日々が楽しいとさえ思える。心の片隅で、今が続けばいいと思う自分にも気が付いている。



そして、それは叶わないと知っている。



だからこそ、今だけは……。



せめて、笑っていてほしいと思うんだ。