蛍火と白狐




「……蛍?」



「どうしたお前。さっきから一言も喋ってねぇぞ」



「具合悪いの?」



三人から心配をされて、私は慌てて首を横に振った。



「違うのっ。ただ、状況を上手く飲み込めてなくて、色々頭の中を整理してただけ」



「何だぁ、良かった。具合悪かったらいつでも言うのよ?」



「うん、有り難う」



……咄嗟に嘘吐いちゃった。でもそっちの方が皆に心配も迷惑もかけないから、いい筈。



「……あ」



弥緒が帰ってきた。何故かびっしょりと濡れてる。



「どしたのあんた。水浴びでもしてきたの?びっしょびしょじゃない」



「弥緒は偉いですね」



言葉はよしよしと弥緒の頭を撫でる。んーと、鬼を退治してきたから?



「さて、山を復元しますか」



「え?出来るの!?」



「出来ますよ。このくらいだったら一瞬ですね」



そして次の瞬間、荒れた山は元の山に戻った。正にパッて感じで。



「一口にすげぇとしか言えねぇ」



私達は呆けたような顔で山を見つめた。言葉って、何でも出来るの?