蛍火と白狐




ひたすら走っていると、急に、何かが周りの木を薙ぎ倒しながら飛んできた。



凄まじい音と土煙。



「な、何が飛んできたのよ!?」



ほのかが驚きを露にして叫ぶ。土煙でよく見えないけど、あのサイズは人間じゃないような……。



シルエットが多きすぎる。



『ゴロ……ス……。

ゴロスウウウゥゥゥゥゥ!!』



シルエットの怒号が響いた。ビリビリとした空気の震えが伝わってくる。



「出来るものならやってみせて下さい」



言葉の声!



土煙が晴れてきて、倒れた木の上に立つ言葉の姿が見えた。シルエットはまだ判らない。



ここからじゃよく見えないけど、怪我とかはしてなさそう。