蛍火と白狐




「もーっ、びっくりしたわよ、いきなり倒れたりするから。弥緒は何がしたいの?」



「外に出たがってるの」



「外ぉ?外なんか出てどうすんだよ。あいつの不在と関係あんのか?」



「わからないけど、急いだ方がいいかも」



「なら、符術を使いましょうか。学生が平日の昼間に町中を走ってたら怪しいものね」



ほのかは制服のポケットから、何枚かの御札を取り出した。



「符術?」



「えぇ。雪白家に代々伝わる術でね、御札を使って色々なことが出来るのよ。

まずは屋上へ行きましょう」



私達は屋上へ静かに走る。もしかしたら言葉がいるかなって期待してみたけど、屋上には誰もいなかった。