元の世界へ戻ってくると、外で箒を手に掃き掃除をしていたほのかが敏感にこちらに気付いて、顔を綻ばせた。
夕陽を受けて燦然と輝く笑顔に、私はとても安心する。
ほのかは素早く私達の所へ駆けてきて、私に抱きついた。
「おかえりなさい、蛍!」
温かい、人の温もり。見知った世界、大好きな友達。安心するには十分すぎる。
何の変哲もない平和な世界。
私はいつも通り、ほのかに「ただいま」と返した。
この日々が、ずっと続けばいいのに。
そう思う私は、我が儘かな……。
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