蛍火と白狐




「あぁもうっ、涼香の考えは読めへん。考えるだけ無駄や無駄!」



鏡華ちゃんは考えることを放棄した。確かに、あの人の思考は全くわからない。



何を考えてるのか、わからなかった。



「くそ、もどかしい!早よ成長しろ」



鏡華ちゃんは、弥緒の額にでこぴんを食らわせた。



本当に、早く成長してもらいたい。離れてしまうのは寂しいけれど、それよりも鬼神を一刻も早く封印してほしい。



……あ、でも。



鬼神を封印し終えたら、私はもうこの世界にとって必要のない存在なわけで。



そしたらもう、皆に会えないの?



例えば無事に言葉の呪いも解けたとして、そしたらこの先生きていても……。





もう二度と、言葉には会えないの?





「……っ」



そう考えたら、急に哀しくなってきた。胸の奥が苦しくて、締め付けられる。



……嫌だ。



どうしようもなく、嫌だ。