蛍火と白狐




「さっき考えとったんやけどな、やっぱどう考えてもアイツがいきなり城出るんはおかしい」



「そう、ですね……。引きこもりな彼が何の理由もなく出る筈がない」



「情報によると、アイツは百年前も、いきなり城出とるらしい」



「百年前……」



その単語に、言葉は顔を曇らせる。今から百年前って、明治か大正あたり?



「何や、百年前にも会うたんか?」



……え?



言葉は今二十歳だから、百年前は生まれてないんじゃないの?



「会いましたよ」



え?



「……あんな蛍、ウチらは十年ごとに一つ年を取んねん」



十年でやっと一歳?ということは、二十×十で、言葉は……。



「二百年も……、生きてるの……?」



「僕らからしてみれば、二百年なんてまだまだですよ」



嘘、神様って規格外。そんな膨大な時間、生きてるんだ……。