蛍火と白狐




「……っ、勝手に、巻き込んでおいて、関係ないって何……」



視界がぼやけて滲む。涙が勝手に溢れてくる。どうして、どうして……。



「蛍……?」



「やだよっ……」



涙が止まらない。それ以上に、苦しくて痛くてたまらない。



「言葉が、いなくなる、の、どうしようもなく、嫌だよっ……!!」



最初の頃は全然どうでも良かったのに。今はどうでも良くなんかない。



消えちゃ嫌だ。いなくなるなんて、そんなの絶対に嫌だ。



「……」



声を押し殺してむせび泣いていると、言葉がポケットからハンカチを取り出して、私の涙を拭いた。



「……僕は、いなくなったりしませんよ。そんな簡単にくたばっていては、神様なんて務まりませんからね」



「本当に……?」



「えぇ、約束します」



そう言って差し出された言葉の小指に、そっと自身の小指を絡め、指切りをした。