蛍火と白狐




「先程のことですが……」



先程?


何があったんだろう。



キョトンとして言葉を見ていると、不意に頭を撫でられた。



「……覚えていないのなら、いいです」



「ご、ごめんなさい……」



「いえ、謝らなくていいですよ。君にとっては、そっちの方がいいのでしょう」



私にとって、忘れてた方がいい記憶?どんな記憶だろう。



「ですが、このままでは……」



そう言うと、言葉は『考える人』のように何かを考え始めた。



私は弥緒とじゃれながら、さっき見ていた夢を思い出す。



結局誰だったのか判らなかったけど、ただの夢だし、そんなに気にすることないか。



「……あ」



重要なことを思い出した!!



私はベッドに座って考えてる言葉の肩を掴む。



「言葉っ」



「な、何ですかっ?」