蛍火と白狐




「……ほんま、なんか」



「ホントだよ?残ってる時間は、言葉は秋生まれだから、あと五ヶ月?」



「全然時間あらへんやんかっ!おい、呪いを解け涼香!!」



鏡華ちゃんが憤って彼に言うも、彼はくすくすと不気味に笑うだけ。



「嫌だよぉ、折角創った作品なのに。あぁ、可哀想だね、薄命で」



「お前がそうしたんやろ!!てか何しに来たんやっ」



「もーっ、煩いなぁ鏡華は。ギャンギャン吠えて、蛇のくせに犬みたい。ただ言葉の顔見に来ただけ。

言葉、呪いのこと隠してたんだね。言ってれば良かったのに。

どーお?もう少しで死ぬ気分はっ」



彼は何が楽しいのか、ふふふと笑っている。酷い、非道い。



「……おかげさまで、最高に最悪な気分ですよ」



「模範解答だね。ふふ、ふふふっ、やっぱり言葉は良い素材だなぁ。

もう少し呪いがかかれば、最高傑作間違いなしなのに、勿体ない」



―――……ドクン



どこかで心音が響いて聴こえた。



「散る間際の儚い美しさ、是非ともこの目に映しておかなきゃね」



ドクン、ドクン



彼が言葉を連ねる度に増してくこの心音は、一体誰の?